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子育て世代のサポートとは?起業家の2人が新メディアを語る!

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子育て世代のサポートについて、今回は起業家2人の特別対談企画です。

3度の起業を経験した株式会社tenの西村淳氏。飲食店の経営からスタートし、整骨院や保育園の立ち上げ・運営を経て、現在はこれまでの事業で得たノウハウを活かしたコンサルティング事業も展開しています。

そして2024年には新たな試みとして保育園と保護者を繋ぐポータルサイトを立ち上げる予定です。

今回の対談ではそんな西村氏と、当サイトWork Connectionを運営する株式会社ラグジュアリー代表の春野英理が、起業や新メディアの立ち上げの思い、家庭と仕事の両立について語りました。

1. 成り行きからスタートした起業は仲間を守るため

春野
西村さんは、今の会社が3度目の起業ですよね。

西村
はい、私はこれまで3回起業し、20ほどの事業を展開してきました。初めての起業は23歳の頃、飲食店を引き継いだのがきっかけです。その後、30代でマーケティングやリクルーティングなどの個人の創業支援を軸とした2度目を起業しました。3度目の起業が、現在のtenです。

春野
tenを立ち上げてから1、2年経った頃に、西村さんの経営者としてのスイッチが切り替わったのを感じていました。

西村
開き直った感じですね。私はチームや仲間を盛り上げたい、尊敬する社長を支えたいというのが仕事のモチベーションなので。

初めての起業で飲食の店舗を引き継いだのも社長がお金にルーズで失踪したからです。その時は自分のためというよりも、メンバーが給与未払いになったら困るだろうという責任感しかありませんでした。そのため「起業したい」と思っていたわけでなく、成り行きから始まりました。春野さんは、起業の準備はどんなことから始めましたか。

春野
19、20歳の頃ですかね、まずはアルバイトを詰め込んで、必死にファイナンスが組める土台となる資金作りをしました。あとは私達の時代はgoogle検索なんてそこまでなかったので、本で調べるしかなかった。だから本は相当読んだかな。本を読むことで、他者の経験が詰まった事例を早期に活かすことが出来ます。エビデンスが薄い打ち合わせよりも、最も効率的な準備になると思います。

私は店舗ビジネスからの労働集約型モデルからスタートしたので、どのメニューが必要だとか店舗の想定ユーザーに関するリサーチはかなり行ないました。

西村
春野さんも、若い頃に自己投資をしてますよね。私も20代の頃は、遊ばずにずっと勉強していました。だから遊び方がよく分からなくて、40代になってやっとお金を消費する側になってきました。

春野
仕事と自己投資しかしてこなかったので、どう遊んでいいかわからないですよね。でも、その自己投資があとで何倍にもなって返ってくる。

他にも起業して良かったのは、時間の管理面ですね。自分で時間を管理できないと、長期的なライフススタイルを形成していくのは難しいと思う。だからこそ、ライフステージによって大きく生活が変化する女性には、時間のコントロールという意味でも起業を選択肢にいれてほしい。

西村
時間が大事というのは、春野さんの中でずっとぶれない軸ですよね。春野さんは自分のありたい姿やライフスタイルを大事にしているから、なおさら自分で時間と付加価値をコントロールできる起業じゃないと、家庭も守れないということですかね。

春野
そうですね。それに時間がない時って、考えが後手後手になりませんか?眼の前の仕事をこなすために仕事してるというか。時間の有効活用が出来てなければ長期的な企業戦略は組めないですよね。

そんな地図のない会社では、スタッフもやり切れないと思う。だからこそ社長業という職務は、本当に必要だと思っています。

西村
なるほどね。私が感じる起業のメリットは、自分で決めて自分でリスクを取っているのでストレスがないことですね。しかし反対に、周囲には迷惑をかけているかもしれないけれど。

2. 起業時はユーザーリサーチで顧客のニーズに寄り添った事業へチューニングしていく

春野
西村さんは、仕事での失敗はどんなことがありましたか?

西村
あるのでしょうけど、あまり失敗と捉えていませんね。自分の傾向として、「ここはこうなりがちだ」と傾向として捉えることが多いですね。

春野
24歳くらいのときかな?私が自分の失敗から学んだことは、仕事を属人化しないことですね。起業して間もない頃はとにかくお金がなかったので、なかなか外注もできないし人も雇えなかったんですよね。だから名刺や料金表を作るために自分でイラストレーターの使い方を覚えて作ったり、労務や経理、総務から広報まで間接業務と言われるほとんどの業務を自分で抱えていた。

そんな時に膝を骨折して、4ヶ月間ほど入院することになりました。全部自分でやっていたしマニュアルもない状態だったので、それじゃ現場がまわらないですよね。その時に大きなマインドチェンジがあり、その後は出来ることでも自分で抱えこまないようにしています。

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西村
コンサルをやっている私からアドバイスとして伝えたいのは、起業して失敗するケースに、自分の「これを売りたい」、「私はこんなことができる」が先行してしまい、顧客のニーズに寄り添ってないことが結構あるということです。

春野
顧客のニーズがないのに、そこへ進んでしまうケースは本当によくありますね。

西村

だからまずは、30人分のモニターデータを集めてそこをチューニングしたほうが良いです。無料でサービスを提供するかわりに、アンケートに答えてもらう。30人分のデータが集まると、全体の中でここが多い、ここが少ない、ここが尖っているといった事業のバランスが見えてきます。

さらにサービス業であれば、30人の応対をしていると自信がついて気負けしなくなり、その上で付加価値を出せるようになります。

春野
本当にその通りですね。私も新事業を立ち上げる際には想定ユーザーのアンケートは必ず取っていますし、標本調査における内容確認をします。ユーザーリサーチなら、『STARTUP(スタートアップ):アイデアから利益を生みだす組織マネジメント』という本が参考になります。

西村
『金持ち父さん貧乏父さん』『成功哲学』も、起業のタイミングにおすすめです。まだ形になってないおぼろげな状態を形にしていく時期に、参考になります。その後、具体的になってくると『STARTUP』が丁度いいですね。

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3. 保育園に預けられない保護者と、自分達のことを伝えきれない保育園を繋がないといけない

春野
西村さんは、ポータルサイトのリリースを控えているんですよね。

西村
はい、2024年1月から保育園と保護者を繋ぐ「保育園探し.com」を段階的にリリースしていく予定です。

私も春野さんも企業主導型保育園(以下、企業主導型)を運営していますけど、ご存じない方が多いですよね。企業主導型は認可保育園(以下、認可)と同じように国からの補助もあるし、認可以上にサービスが充実している園もある。認可は保護者の収入によって保育料が変動しますが、企業主導型は一律のため収入の多い世帯は認可よりも保育料を安く抑えられる。いい園は沢山あるのに、それを知ってもらう術がありません。

福岡市は市役所でも認可と企業主導型を一緒に保護者に紹介してくれますが、例えば東京都では所管の違いから区役所で企業主導型をなかなか案内してもらえない。そのため情報が保護者に届いていなくて、たまたま友達から聞いたとか、道すがらの看板で見たとかでなければ知ってもらうことができません。そうなると認可に入れなくて、空きが出るのを待つ保護者が出てきてしまう。

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一方で、知られていないために児童が集まらず廃業する保育園もあるんです。保育園に預けられない保護者と、空いていることを伝えきれない保育園を繋がないといけない。繋げられれば、数千万円という費用を使ってわざわざ保育園を新設する必要はないですよね。

このような現状から、保育園を探している保護者に、あまり知られていないけど割安でサービスの充実した保育園が近くにあることを知ってもらいたいと考えたのが、ポータルサイトを作る背景です。

春野
なるほど。サイト作りで心がけたことはありますか?

西村
ユーザーインターフェース(UI)にはこだわったので、使いやすいサービスになっていると思います。あとは検索ですね。空きのある園から上位表示されるような検索アルゴリズムにしています。そしてレビュー機能を付けるので、口コミを読むことで転勤してきたばかりでママ友がいない、というような人でも安心して保育園の中がわかるようになります。

春野
今はリリースに向けての準備段階だと思いますが、今後の展望はありますか?

西村
ゆくゆくは、行政との繋ぎができればいいなと思っています。具体的には、保育園の手続き関連はまだ書類で行なっていますよね。それをふるさと納税のように、サイトから代理で対応できるようにできたらいいですね。

4. 起業前後の不安を解消し、ステークホルダー開発を後押しするメディアへ

西村
このWork Connectionも、保活など子育てに関する情報も載せていますね。

春野
当社は子育て世代の仕事に対する課題解決を様々な面からアプローチしていますが、その中でも起業は子育て世代にとって有効な手段のひとつだというのが私の考えです。タイムマネジメントしやすいので、忙しい育児と仕事の両立が実現できます。でも「起業ってリスクがありそう」「どうやったらいいか分からない」という漠然とした不安がありますよね。まずはそういう不安を解消して、起業のハードルを下げていきたい。

その一環として福岡市と提携して博多区で「四季のいろアカデミー」で創業支援も行なってますが、起業当初はお金がないので広告費なんてかけられませんよね。自身のSNSで投稿しても、知り合いにしか見られない。でも知ってもらわないと始まらないので、認知を含めたアクセラレーターメディアを作りたいと思い立ち上げました。

このメディアを通じて起業家の人となりを知ることで、「こういう人、こういう会社であれば取引したい」と思ってもらえるステークホルダーの開発、さらに人と企業のマッチングに繋げていけたらと考えています。

5. 家庭との両立の秘訣はパートナーへ自分の考えを伝えていくこと

春野
西村さんもお忙しいと思いますが、家庭との両立はどうされていますか。

西村
ここ4ヶ月くらい、家で夕食を食べてないですね。googleカレンダーを家族で共有して、スケジュール管理をしていますね。

春野
私も方法は異なりますが、予定を随時共有しています。数か月先の予定も入ってくるので、スケジュール管理がとても大切ですよね。家庭内での分担は、得意な方がやっています。例えば、行政や子供に関わる各種申請等は全部私がやったりとか。

西村
普段はそんなに時間をとれませんが、子供の学校関連やトラブルなど何か悩んでいそうだと感じた時はしっかり時間を取るようにしています。細かいところはお任せして、どう生きていくかとか、育児の方向性とかそういう大枠をすり合わせるようにしています。あとは、会社の状況や収入や資産運用などはちょっとした時間に共有していますね。

春野
ライフプランなど「自分はこう考えているよ」と腹の中を見せてあげるのはとても大事。その上で意見の相違が出てくるのは当然のことなので、そこを話し合っていったらいい。重要なのは、自分の考えていることが相手に伝わってるかどうかですよね。

今日は意義深い話ができました。ありがとうございました

6. 起業に役立つ参考書籍

改訂版 金持ち父さん貧乏父さん/ロバート・キヨサキ (著), 白根美保子 (翻訳)

ロバート・キヨサキのベストセラーで、経済的な成功の原則を伝えています。

物の価値や投資の重要性を教え、リスクを取る勇気と賢明な意思決定を強調。伝統的な金銭教育を超え、資産形成や事業のスキルを身につけることの重要性を探求しています。

まだ形になってないおぼろげな状態を形にしていくところが参考になるのではないでしょうか(西村)。
新・完訳 成功哲学/ナポレオン・ヒル (著)

偉人達を分析し成功の本質を解き明かした不朽の名作で、「思考は現実化する」という信念に基づいて書かれています。

積極的な心態と行動により、成功へ近づく手法を示しています。

人間はなりたいものになれるというのが、起業のきっかけにも繋がるんじゃないかと思います(西村)。

 

STARTUP(スタートアップ):アイデアから利益を生みだす組織マネジメント/ダイアナ・キャンダー(著)

新米起業家とベテラン起業家による起業物語を通じて、スタートアップの原理原則を具体的に学ぶことができます。新規事業立ち上げ・新商品開発のための必読書と言えます。

ユーザーリサーチはどんな事業をやるにしても必要です。この本ではユーザーリサーチの方法が分かりやすく紹介されています(春野)。

株式会社ten 代表取締役 西村淳
熊本高校卒。九州大学 工学部機械工学科 中退。社員457名、保育園直営園15園、受託運営園16園、訪問看護1事業所、障がい者のグループホーム5施設の経営者。
事業開発・マーケティングコンサルタント。九州大学在学中に起業。飲食店を経営、当時の地域最年少経営者となる。その後2店舗を経営し、同業種9店舗のコンサルティングに携わる。以降、協同組合、公益財団法人、学校法人、フランチャイズ本部の立上げや運営などに参画。過去に飲食店、整骨院、ジビエ、保育園など大小20業種を立ち上げた経験から、事業開発とマーケティングを専門とするハンズオン型コンサルティングを行なっている。近日保護者と保育園をつなぐポータルサイト「保育園探し.com」をリリース予定。

経営コラム執筆者株式会社ラグジュアリー 代表取締役 春野英理(はるのひでみち)
九州大学 大学院経済学府卒。専攻は産業マネジメント。新規事業開発や財務分析が主たる職務。(※保有資格:MBA経営学修士・ファイナンシャルプランナー2級・宅地建物取引士・貸金業取扱主任者・賃貸管理経営管理士・保育士・職業能力指導員等etc…)
二代に渡る公務員の家庭で育ちながらも、22歳で早期に起業。創業時は美容関連事業を選定(※現在子会社としてグループ化)。
30業態以上の企画立案/構築〜譲渡/売却経験を持ち、現在では不動産事業・保育事業・人材紹介派遣/教育事業を主とした株式会社ラグジュアリーの代表を務める

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