目次
放生会の見世物小屋は、昭和レトロな雰囲気と日替わりの演目で大人気です。例えば不気味さといかがわしさを持つ世界観は、独特の魅力があります。
本記事では、放生会の見世物小屋について詳しく解説します。
1. 見世物小屋について
まず最初に、見世物小屋について解説します。
1-1. 見世物小屋とは

自動人形(※Wikipediaより)
見世物小屋とは、江戸時代から明治時代にかけて、日本全国で人気があった娯楽施設です。人々の好奇心を刺激する見世物がたくさんあり、大変人気がありました。日常生活を忘れられる存在であると同時に、遠隔地の風俗や動物などの新しい情報を得る場所でもありました。
例えば双頭の児や小人、巨人といった奇形の人々や、珍しい動物が展示されていました。また機械仕掛けの自動人形や珍しい絵画、見世物芝居も人気を博しました。
1-2. 日本の見世物小屋
日本の見世物小屋は、江戸後期から明治、昭和の大衆娯楽の中心として栄えていました。例えば江戸時代では、神社仏閣の境内や街中に小屋を立てて、見世物を披露していました。明治時代になると、文明開化の影響を受けるようになります。具体的には、西洋のサーカスやパノラマなどの要素が取り入れられました。また鉄道網が発達したことで、全国を巡業する見世物小屋も登場しました。
昭和に入ると、初期は庶民の娯楽として根強い人気がありました。ところが映画やラジオなどの新しい娯楽が登場し、戦後の社会の変化に伴い、徐々にその姿は消えていきました。
1-3. 見世物小屋の蛇女とは
不気味さといかがわしさの融合は、見世物小屋ならではの醍醐味といえるでしょう。その代表格の一つが、「蛇女」です。YouTube動画『見世物小屋』では、池袋の鬼子母神の見世物小屋での火吹きと蛇女の芸が紹介されています。
観客との距離が近いのも見世物小屋の魅力で、最前列のお客さんは蛇が本物かどうか触らせてもらうこともあるようです。また蛇女を演じる女性は綺麗な女性が多く、美人と蛇というコントラストも魅力になっています。
1-4. 海外の見世物小屋
海外の見世物小屋は、地域や時代によって様々な種類があります。一般的な特徴としては、異質な存在の展示があります。例えば、奇形や病気を持った人、珍しい動物、奇妙な現象などです。人々が普段の日常生活では目にしない珍しいものを出すことで、人気を集めました。
また馬車や船を活用して移動したり、大道芸や奇術といったショースタイルのエンターテイメントも大きな特徴です。特に19世紀のアメリカでは、サーカスと見世物小屋がミックスしたスタイルが確立しました。例えば巨大なテントを張り、全土を巡業しました。そこでは、奇形の人や珍しい動物、巨人などが展示の中心でした。
1-5. 衰退した理由
見世物小屋が衰退した理由は、「科学の発達」や「道徳観の変化」、「娯楽の多様化」があります。例えば科学の発達によって、奇形は異物ではなく、医学的な問題であることが多くの人に認識されました。その結果、奇形の人々を展示することは倫理に反しているとみなされるようになりました。
また映画やテレビといった新しい娯楽の登場が、大きな影響を与えました。各家庭にテレビが普及して番組が放送され始めると、人々の関心が分散するようになっていったのです。

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2. 放生屋の見世物小屋について

見世物小屋で使用する看板(※YouTube『【劇団ゴキブリコンビナート】』より
ここでは、筥崎宮放生会の見世物小屋について解説します。
2-1. 放生会の見世物小屋とは
福岡の筥崎宮放生会は、毎年9月12日から18日まで行われます。この放生会では、参道に屋台が500軒も並びます。それらの屋台の中でも、多くの人々の関心を集めるのが見世物小屋です。ここでは、放生会の見世物小屋のポイントについて解説します。
2-1-1. 昭和レトロな独特の雰囲気
見世物小屋は、その看板や建物内の装飾、演者さんの衣装などに昭和レトロの独特の雰囲気があります。これは、他では目にすることができない光景です。江戸川乱歩の小説には浅草が全盛だった頃の見世物小屋の記述がありますが、それを現代で経験できる希少価値のある場です。
2-1-2. 日替わりの演目
演目とは、上演される演劇の題名です。この演目が、毎年そして日替わりで変わります。そのため、何回訪れても飽きないという特徴があります。また演目の中には奇想天外なパフォーマンスもあり、その内容は多岐に渡ります。
2-1-3. 体験型のエンターテイメント
見世物小屋は、単に見て楽しむだけのものではありません。司会が説明したり、強調したりしながら、観客も一体となって楽しみます。中には演者との掛け合いもあり、観客との距離の近さも大きな魅力です。
2-2. 串刺し男、サソリ女、皮膚にホッチキスの世界

迫力満点のサソリ女(※YouTube『【劇団ゴキブリコンビナート】』より
では、筥崎宮放生会での見世物小屋はどんな内容のものがあるのでしょうか。YouTube動画『閲覧注意【劇団ゴキブリコンビナート】』では、その内容が紹介されています。
タイトルには、「串刺し男、虫を食うヤモリ女、皮膚にホッチキスを刺す狂ったOL」と演目が入っています。もう狂気の世界です(笑)。この動画では、「日本最後の見世物小屋」と言われる大寅興行社からの依頼で興行するゴキブリコンビナートの主宰Dr.エクアドル氏が語っています。具体的には、劇団のコンセプトや飾りに使っている物、人体変形用小道具の解説まであります。かなり興味深い内容です。
3. 放生会の見世物小屋まとめ
見世物小屋は、デジタル化が進む現代において、アナログでグロテスクな独特の世界が展開されている希少な存在です。特筆すべきは、演者と観客の距離の近さとエンターテイメント性です。
演目には、おどろおどろしいものが並んでおり、怖いもの見たさを煽る内容になっています。テレビや映画がこれだけ普及し、スマートフォンで動画を見る時代だけに、この生の体験ならではのライブ感が支持されているのではないでしょうか。
本サイトでは放生会について、『放生会とは?筥崎宮は九州最大の秋祭りで100万人が訪れます』で詳しく解説してます。こちらも参考にして下さい。
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